2014年12月3日に打ち上げられた『はやぶさ2』が2018年2月22日に小惑星『リュウグウ』に着陸し、小惑星サンプル回収を成功させました。
初代はやぶさに続く快挙を達成し、小惑星探査において日本は世界をリードしています。
1日中、ニュースで取り上げられていたので、ご存知の方も多いかと思います。
『はやぶさ2』は『はやぶさ』のように大きなトラブルに会うこと無く無事にサンプル回収のミッションを完了させました。
後は、無事に地球へ帰還するのを心待ちにするばかりです。
『はやぶさ2』の順調な飛行に技術大国日本の誇らしさを感じずにはいられません。
『はやぶさ』のトラブル
- 観測史上最大規模の太陽フレアに遭遇
これにより、太陽光パネルにダメージを受け、発電能力が低下した。 - リアクションホイール(RW)の故障
X軸、Y軸、Z軸の3方向姿勢制御を行う部品だが、X軸、Y軸のRWが故障した。 - 通信途絶
機体はみそすり運動を始め、機体の姿勢回復ができずに通信が途絶した。 - イオンエンジンの故障
4基あるイオンエンジンが単独では動作できなくなったため、故障していない中和器と故障していないイオン源を使用して運行した。
2003年5月9日の打ち上げから7年。
姿勢制御用のリアクションホイールは3基中2基故障。
イオンエンジンは単独動作はすべて故障。
バッテリは全て放電。
搭載されたコンピュータすらビット反転を起こし始める。
まさに、満身創痍の状態で地球へ帰ってきた。
送信の最中に通信が途絶して写真の下部が欠けていた最後の地球の写真はあまりにも有名である。
おかえり、はやぶさ
『はやぶさ2』の技術
『はやぶさ2』は『はやぶさ』トラブルの教訓をいかして、安定航行をするために様々な技術革新が行われた。
リアクションホイールはその信頼性を向上させるための改良が実施された。
結果、打ち上げから、現在に至るまでリアクションホイールの故障はない。
また、イオンエンジンも改良され出力が向上し、信頼性も向上させた。
こちらも、打ち上げから今日に至るまで、故障はない。
技術革新の素晴らしさを感じます。
まとめ
このようにトラブル続きの『はやぶさ』からトラブルがない優等生の『はやぶさ2』が生まれたことは、トラブルを回避し、同じ失敗を二度繰り返さないという、日本の科学技術者の信念を感じずにはいられません。
私も自動車を作る技術者です。
私の仕事は自動車を作る技術者の中の本の1部でしかありませんが、技術者としての信念は同じです。
『日々、新しいものをそして、過去の失敗は繰り返さない。』
昨今、子供たちの理系離れという言葉を耳にすると少し悲しくなります。
私の2人の子供たちは今のところは理系よりです。
長男は最近宇宙に興味を持ち始めたようです。
次男は1年以上前から恐竜が好きです。
このまま2人とも科学という土俵に興味を持ち続けて成長していって欲しいです。